地域の資源と愛が循環する『愛の着火剤』

 

 

11月11日午前11時、就労継続支援B型事業所『ワークランドつばさ』で、施設が独自に作成する『愛の着火剤』の製造見学会が行われました。

この着火剤は、原料におが粉とローソクが用いられており、おが粉は、同施設が三沢市及びこの周辺の間伐材を利用して杭を製造する際に出るもので、杭は東日本大震災後の復興事業などで用いられてきました。

また、ローソクは市内及び周辺地域の結婚式場などで用いられたもので、ネーミングに用いられている『愛』は、文字どおり愛を誓い合う場で用いられるローソクを再利用したものです。

このおが粉とローソクは、どちらもこれまで産業廃棄物として処理されてたものであり、まさに資源活用、リサイクルの観点から生まれ変わった製品です。

製造に至るきっかけは、株式会社高橋の高橋博志代表が新潟の業者に、同施設で製造している杭の作り方を教えたことから、技術の交換として着火剤の作り方を教わったことです。しかし、おが粉の粒の大きさやおが粉に含まれる水分量、ローソクの温度や量、製造時に用いる金型の形状など、製造にあたっては試行錯誤の日々が続きましたが、研究の成果が実り、昨年から製品の品質が安定し、販売を行うに至りました。

この着火剤の特徴は、揮発性の着火剤に比べ火がゆっくりと付き、取り扱いに安全性があるということ。また、溶けたロウが炭や木に付着し、長く燃えます。さらに、石油製の製品に比べ、着火時の臭いがきつくないという性質もあります。

ワークランドつばさでは、今回新たにオリジナルのパッケージを作成。これからのシーズン、薪やペレットを用いたストーブの愛好家などを特に対象として、年度内にもホームセンターなどで販売を行いたいとのことです。

着火剤はひと箱(60個入り)で税込972円を予定。資源のリサイクルだけではなく、就労支援にもつながる製品。バーベキューが盛んな三沢市の需要を満たす、まさに愛の製品です。

 

※ ワークランドつばさでは、廃棄するローソクを探しています。ご協力をお願いします。